食べ過ぎ

韓国ですよ。
いやぁ、韓国に行ったら食べたいものがたくさんあったんですよ。大昔(大学時代)、親父の友達が、韓国でラーメン屋やるという話がありまして、その時に一枚かむかというお誘いがあったんです。ちょっと本気になりまして、韓国の食文化についていろいろ調べたんですよ、その時に。結局は、韓国はスープを取るという文化が非常に発達していて、そのスープを使ったうどんが非常に安価に食べられるので、コストをかけて日本のラーメンを韓国に持っていって高い値段で売っても、太刀打ちできないという結果がおいらの中で出てしまったので、ご辞退申し上げたのですが、その時に得た韓国の食文化に対しての知識が、おいらを駆り立てるわけですよ。
すでに、韓国国内に入りまして二食をいただいたわけですが、やっぱうまいわ、韓国の飯って。
一食めは空港の中のコリアンレストラン。いただいたのは、これは昔から食べたかった「韓国風刺身どんぶり」。韓国の人は、これを日本食だと思っているのですが、こんなものは日本にはありません。おおきな丼に色々な種類の野菜が、千切りになってたんまりとはいっています。その上に、白身の魚のお刺身が乗ってまして、そこにご飯とコチュジャンを投入して、ごったごたに混ぜて食す、というものです。色々な野菜の食感と香り、特に韓国でよく食べるというゴマの葉の千切りが、強い苦味と青くややスパイシーな香りとちょっとごわごわした食感でとてもいいアクセントになっています。野菜の爽快感にコチュジャンの甘味と辛味、白身魚の旨みが加わって、とても複雑なおいしさを作り出しています。これは、韓国の食文化の中の「混ぜる」という特色に由来する食べ物ですね。通常、韓国料理の話の中では出てこない食べ物ですが、とても韓国らしい食べ物だと思いました。一緒についてきた、韓国風の干しえびとなぞの葉っぱの味噌汁も旨かったなぁ。
二食めは、韓国焼肉ですよ。これはかなり有名で歴史もある店に連れて行っていただきました。残念ながら店名はハングルなので読めません。まずびっくりしたのが、最初に出てくる野菜の量。生野菜、漬物系で7皿、いや、もっとか。しかも、いわゆる私たちがサンチュと認識すべきお皿だけでも10種類ぐらいの葉っぱがのってるんですよ。すげーっ!!肉は、骨付きカルビのみたくさん食べたのですが、そのやわらかいこと、脂身はまったくといいほど含まれていないのにとてもジューシーで、旨味たっぷりな牛肉の甘さを存分に感じさせてくれる味でした。聞けば、この店は自社牧場を持っていて、そこで育った牛を使っているのだとか。店頭で、肉の処理をしているところがガラス越しに見られるんですが、その丁寧に余分な部分を除いていく職人さんの仕事は隙がなく、見てて惚れ惚れとする手さばきでした。それと、やはりここでも激ウマスープが!。聞くところによると、牛の血を固めたものが入っていて、それからダシが出ているのだそうな。韓国の味噌(これは日本のものに近い)を使って味付けしたものでこれは辛くないものでした。飲んで酔っ払ったときにいいものなのだそうな。そういえば、韓国焼酎をいただいたのにすでに酔いが醒めてる感じですな。最後に色々な豆(5種類かな)の入ったお赤飯のような韓国風おこわをいただいて、すいかを食べて、お米から作ったというドリンク(冷たくてうす甘い)をいただいて、フィニッシュ!! いくらなんでも食べ過ぎだって。でも、これでもかというぐらいに野菜を取っているので、まったく胃もたれしないんだな、これが。やはり韓国の食文化ってすごいと、再認識した韓国一日目でした。